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一片氷心で四季を巡る書斎ブログ

ネット回線をWiMAXで一本化なんて、おすすめできない。

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誰もがスマートフォンやタブレット端末を所持するようになった、昨今。ちょっと前では、考えられなかったほどにまでインターネットが普及しました。

「もうパソコンはいらない、スマホで十分。」

 
10代であればそんな声も聞こえてきそうですが、スマホがパソコンに成り代わることは難しいと思います。お互い、できること/できないこと、得意なこと/不得意なことがあると思うので、デジタルとアナログのように上手に共存すればいいと思います。 しかし、問題は各々二重に降りかかる通信料金です。以下は約2年前の私の実体験です。
 

ネット回線契約のランニングコストは馬鹿にならない

自宅の固定回線だけではなく、携帯電話のパケホーダイなどの料金も含めて、ネット回線の費用は、なかなかバカにできないランニングコストです。人によっては、思い切ってネット回線を捨てるという選択肢もありかもしれませんが、私は当時からテレビの無い生活をしていたため、ネット回線は必須でした。
 
そんな訳で、ランニングコストを抑える事ができないかと、ネットで情報を読み漁り、目に止まったのが、ケーブルテレビやNTTなどと契約する固定回線の月額よりも、安い月額料金で済ませることができる「WiMAXによる、ネット回線の一本化」でした。
 

段階措置としてWiMAXを導入

最終的には、携帯キャリアのパケホーダイプランも解約するという、真のネット回線一本化を目指し、某有名ネットショップの関連クーポンサイトのキャンペーンにて、WiMAXの契約を行いました。
 
導入する前に色々と調べていた頃によく目にしたWiMAXのメリットは、引っ越し等をする際にいちいち固定回線の契約をし直す必要がない、ということでした。
さすがに頻繁に引っ越しすることはありませんが、この恩恵は確かに一理あり、例えば旅行等でビジネスホテルのように、ネット回線を提供していないコテージや旅館などを訪れる際には便利でした。
 

荷物が増えるということ

冷静に考えればすぐに分かる事なのですが、モバイルWi-Fiルータを持ち歩くということは、単純に荷物が増えます。
 
しかし、ちょっとした外出でもボディバッグを持ち歩く癖のあった私にとっては、多少の荷物が増える程度は気になりませんでした。
 
この時点で、手ぶら派の人と、デイバッグを持ち歩く人とで、選択が切り分けられると思います。

管理が増えるということ

しかし、ちょっとした荷物の増加程度では特に気にしていなかった事ですが、モバイルWi-Fiルータも機械なので電池無しでは動きません。また、充電された電池の残量も常に気に掛けなければならないため、単純に電源付けっぱなし、と言う訳にもいかないのです。
 
「よろしい、ならばモバイルバッテリーだ。」と言いたいところですが、またバッテリー+充電ケーブルと、2つの荷物が増えてしまいますし、電池残量の管理先もまた増えてしまいます。
 
この時点で、荷物が増えることと、それらの荷物や電池の管理する手間を考えると、パケホーダイの解約という真の一本化という最終目標は無理と悟り、仕方がないので自宅専用としての利用する事にしました。
 
人間の手間賃というのは、決して安くはないのです。
 

無線は有線に勝てない

自宅で利用する分にも、あまり画像の多くないニュースサイトやブログのような 、テキストサイトの閲覧は、たまに読み込みが遅い時はありつつも、目立った不満はありませんでした。
 
しかし、YouTubeなどの動画サイトを閲覧する際は、なかなか再生できなかったり、やっと再生できたとしても画質が非常に荒くなるなど、ほとんど使い物になりませんでした。窓際にWiMAXのモバイルルータ本体を持って行ったり、キッチンボウル等の100均グッズで窓際に簡易パラボナアンテナを作るなど、様々な改善対策を行いましたが、ほとんど効果はありませんでした。

自宅で構築する、固定回線からのWi-Fi無線LAN環境はケースバイケースで改善の余地は無限に有りますがWiMAXは元から無線のため、定点で使う分には根本的な改善の施しようがなく、どうしようもありません。

物理的に考えれば当然の事ですが、無線は有線には勝てないのです。この頃にはもう、固定回線を契約した方が良かったと、後悔しかありませんでした。

我慢して利用していたが・・・

もちろん、生活圏内と一人暮らしの拠点がサービスエリア内であることは、契約前に事前によく確認していました。しかし、例えWiMAXの公式サービス提供エリア内でも、それはフルサービスを甘受できる訳ではなく、一応使えるよ、というレベルの使用感も含まれていた様です。しかし、どこへ行っても、3Gから4G(LTE)に変わった時ほどの感動はWiMAX経由では得られませんでした。

それでも我慢して2年間と少しのあいだ利用していたのですが、結局一身の都合で実家へ戻ることになり、実家は固定回線によるネット環境が十分に整備されていたため、WiMAX回線は解約する事となりました。

契約時に、2年縛りと引き換えに安価な月額費での提供を受ける契約をしていたため、解約月以外の解約ということで違約金を払うという、手痛い結果となりました。

まとめ

そういった痛い勉強があったため、現在一人暮らしをしている川崎の自宅では、固定回線の契約をしています。

「引越しの際、回線工事等が不要で、ルータさえあればインターネットができて便利」という、私が当初惹かれたWiMAXのメリットも、固定回線が開通するまでの間、通信料の大きなサイトを避ければ、iPhoneのテザリングで十分でした。

WiMAX時代より契約料が少々割高ではありますが、固定回線と直通しているデスクトップPCと、その固定回線から構築している無線LAN環境には、WiMAX時代のような不満は全くありません。

十分調べる事をせずに、安易に契約をしてしまった私も大概でしたが、目に見える契約料の安さには、概ね裏があります。

安物買いの銭失い、とまでコキ下ろすつもりはありませんが、安い契約にはそれなりの事情があるのだなと、改めて高い勉強料だったなと反省しています。

おことわり

この記事はWiMAX2のサービスの使用感は対象外です。しかし、無線が故の弱点は変わらないもの、と思っています。

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