タイトルの通り、2本目の万年筆と、2本目のインクを購入してしまいました。
購入した後、冷静になって考えたみたら「これがいわゆる沼というやつなのか?」と思うに至りまして、ここに記録を残します。
ちなみに"〜沼"とは一度ハマったら抜け出せない様を表すネットスラングの一つで、一種の中毒症状を指します。例えば、一眼レフカメラが趣味ですと、新しいレンズが次々に欲しくなる「レンズ沼」というものが存在する訳です。
そして万年筆にも確実に「沼」は存在し、とりわけインクを吸入できる万年筆を愛用しはじめると「万年筆沼」と「インク沼」という2つの恐ろしいダブルアタックがガラ空きのボディにめり込むことになります。要注意。
平日に万年筆を洗浄する
(インク切れ間近のラミー)
現在愛用している万年筆、LAMYのサファリは平日の仕事中でも愛用しています。
IT企業に勤めているのですが、紙文化は今でも色濃く残っており、メモ魔な私の性分も相まって、かなりのスピードで万年筆に装填されたインクが減っていく訳です。
スケルトンモデルの万年筆なのでインクの減りが一目瞭然で、今日もたくさん書いたなぁと悦に浸る日常なのですが、これだけインクの減りが早いと、どうしても平日の間にインクが切れてしまう事もしばしばです。
例え平日にインクが切れてしまったとて、気にせずキリの良いタイミングまでインクを吸い続けるのも悪くは無いのですが、こまめなメンテナンスは割と好きなため、インクが切れるたびに洗浄しています。
洗浄だって楽しい万年筆
万年筆を長く使う秘訣は、下記の通りと言われています。
- 使い続けること
- こまめに洗浄すること。
1は普段使いで十二分と言えるのですが、こまめに洗浄を行おうと思うと、インクが切れた時が良いタイミングです。
昔ウィスキーにちょっと凝っていた頃に購入したウィスキーグラスで洗浄しているのですが、水の中を泳ぐインクがとても綺麗なので毎回見とれてしまい、洗浄する事すらも楽しみの一つに数えています。
サファリは高級な万年筆ではありませんが、一度愛したモノなのだから長く使いたいという思いもあって、インクが切れたら必ず洗浄するようにしています。
洗浄自体はぬるま湯で洗うだけなので、慣れてしまえば非常に簡単なのですが、乾燥がなかなかやっかいで、冬のような空気が乾燥する季節であっても1日以上かかってしまいます。(時短でドライヤーを使うなんてもっての外です。)
万年筆なしでの仕事は味気ない
平日に洗浄すると次の日が休みならともかく、週のはじめだともう最悪です。
代わりに会社支給品の青のボールペンでメモやノートを取ったりするしか無いのですが、一度万年筆で書く喜びを覚えているだけに、何だか字や図を書いていても全く楽しくないのです。
他には愛すべきLAMY2000という高級4色ボールペンを持っているのですが、こちらはもっぱらスケジュール帳に小さな字で細かい情報をリフィルに敷き詰めるためのツールであって、大きな字で広大な無地の資料にインクを走らせるような使い方には向いていません。
そこで思いついたのが、2本の万年筆をローテーションすればいい、という事でした。どうしてこんな単純な事すら思いつかなかったのだろう。
「あたいったら最強ね!」←バカ
2本目もLAMYのスケルトン万年筆(愛称:ラミスケ)
そんな訳で購入した2本目の万年筆は、1本目と同じLAMYのスケルトン万年筆、愛称はラミスケ。私に万年筆の楽しさと、インクの鮮やかな色彩の世界を教えてくれた特別な万年筆です。
ビジネスで使うようになって気付いたのは、LAMYのスケルトンモデルはカジュアルな面もあるものの、イヤミが無く、私のような中堅ビジネスマンが使っていても違和感が無いという事です。
上司の上司に当たる部長が、黒塗りモンブランの太くて高級な万年筆を使っている様を見ると、やはり私にはまだ、いぶし銀な万年筆は早いと感じる訳です。
余談ですが、昔はポケットにモンブラン、略してポケモンと呼ばれていたそうです。
新しいインクは色彩雫(いろしずく)の『深海』
現在愛用しているインクは、色彩雫の【月夜】で、いわゆるブルーブラック系のインクです。
この色彩雫シリーズは、カラーのラインナップが豊富で、詩人のような特徴的なインク名が素晴らしく、中でも【月夜】はシリーズ一番人気カラーである事も頷けるぐらい、私も夢中になっているインクです。
ただ、当初インクを選ぶに当たって非常に悩んだうちの1本が【深海】でした。で、せっかく万年筆を2本でローテーションするなら、インクだって2種類でローテーションしちゃおうと思うに至り【深海】を購入してみました。
今思えば【月夜】を買ったあの頃に、いっそ【深海】も買っておけばよかったのかもしれません。
月夜の空と、未知なる深海を万年筆で行き来する
新しい万年筆(といっても同じもの)と、新しいインクを手にするとワクワク感が止まりません。
一本の万年筆はシステム手帳に常駐させつつ、もう一本の万年筆は愛用のロールペンケースに収納しておくことで、その日その時の気分で使い分けようと考えています。
何だか余計に「字を書く」という行為そのものが楽しくなってきました。楽しいことが増えるという事は、人生・仕事において無条件に良いことに他なりません。
有頂天家族ではありませんが、「楽しきことは良きことなり!」
この記事の後に、サファリ用のコンバータについて記事を書きました。