はじめて新幹線に乗った時の記憶はもう残っていませんが、きっと次々とすごい速度で変化していく車窓に夢中になっていたのだと思います。
大人になり、今の仕事に着任して以来出張の頻度が多く、新幹線に乗るということに対して何の感動もしなくなりました。富士山が見える座席を狙って取ることもなくなり、最近では一番楽な席はいつも通路側だと一つの結論を出したところです。
そんな訳で新幹線そのものは移動手段以上でも以下でもなくなってしまいました。となると、新幹線での移動時間が次第に苦痛に感じるようになったのも、一つの自然の摂理みたいなものでしょう。
【前提】筆者のモバイル契約環境
SIMフリーのiPhoneでBIC SIM(IIJmio)を契約済み
これに伴い、プレミアムを除くWi2のサービスが受けられる環境となっています。
前述の通り、現在の仕事では出張が多く、宿泊を伴う場合は必ずプライベート用にMacBook Pro(を買うまではMacBook Air)を持っていくようにしています。
出張の移動手段としては飛行機が多いのですが、首都圏から実家である三重県への帰省も含めると新幹線もよく利用しています。
新幹線でWi-Fiに繋ぎたい
東海道新幹線(東京〜大阪間)に乗車していると、無機質な録音された音声で公衆無線LANが新幹線の車内で利用できる、というアナウンスを聞いたことが有りませんか?
使えると言われて、試しにスマホからそれらしいWi-FiのIDに繋ぎに行こうとすると、契約IDとパスワードの入力を求められて、いったいどうすれば利用することができるのだろうと疑問に思ったのは私だけでは無いはず。
前述のBIC SIMの特典を活かせば繋げるのではないかと、色々と試してみたものの、サービスエリア外と言われて蹴られてしまいます。世の中うまくいかないように、うまく出来ていますね。
とは言いつつ、せっかく新幹線にノートパソコンを持ち込んでいるのだから、新幹線の中でもインターネットに接続してみたいものです。
無料は無理でも格安で接続する手段があった
どうも新幹線の公衆無線LANなる存在の意味が分からないので、色々と調べてみました。
すると、残念ながら無料では無理ですが、月額契約のような煩わしい手段を選ばなくとも新幹線の中でインターネットに接続する方法があることが分かりました。
それがUQ Wi-Fiの3時間プランです。
缶ジュースを飲むような感覚で新幹線からインターネットに接続する
3時間という時限付きの契約で、そのサービスの価格は143円と、缶ジュース程度の値段です。
ダラダラとキャリアの養分となるような月額契約ではなく、払い切りという契約は分かりやすくて良いです。
注意点として、契約するためにはクレジットカードが必要です。ですが昨今。クレジットカードは持たない派という人の方が珍しいのではないでしょうか。
乗車中だけでなく、待合室でもインターネット
私が新幹線でよく利用する区間である、名古屋〜品川区間の移動時間は約1時間30分程度なので、半分の時間は損をしているかもしれませんが、新幹線のホーム内にある待合室でも使用できますので、前後の待機時間にもインターネットにつなげますので、言うほど損という訳でもありません。
人によっては新幹線車内の移動時間も含めて、スマホがあれば十分かもしれませんが、インターネットで何かをする場合、やはりパソコンの方が生産性が高いのは今も昔も、そしてこれからも同じでしょう。
ですがそのために、月額うん千円を払ってモバイルWi-Fiルータを契約するのは、よほどのノマドワーカーでも無い限り、損でしょう。と言う訳で、3時間払い切りというのは、私のような人間の隙間ニーズにバッチリ合致します。
しかも値段は143円/3時間(2017年2月現在)ということで、単純な概算計算で1時間で50円弱といったところです。安いと感じるか、高いと感じるかは人によると思いますが、新幹線を利用する人にっとっては駅弁で何を選ぼうか考える差額程度じゃないでしょうか。
実際に使わなくとも、そういう契約もあるのだと、知っておいて損は無いと思います。
ただし、多くを期待してはいけない
ただし、有料とはいえど安い(と、個人的には思う)ため、多くのことを期待しすぎてはいけません。
まず第1に、通信速度はそれほど早くありません。
N700インターネットサービスは、高速での走行に対応した通信方式のため、通信速度が1列車あたり最大2Mbps※と限定されています。限られた通信容量を乗車される皆様でご利用いただくため、高速の通信速度を必要とする動画の閲覧、ファイルのダウンロード等はご利用を一部制限させていただいております。 ※理論値で、実際のデータ通信速度は異なります。 今後とも技術改良を重ねていきますので、ご理解ください。
【出典】JRホームページ
まずありえませんが、1車両20列*5座席として60人が乗車し、全員が新幹線内の公衆無線LANサービスを利用したとすれば、1人あたり約34Kb内の通信量に抑える必要があります。
お盆や年末年始などの乗車率が100%を超えるような時期のリスクを換算するのであれば、もっと低く見積もる必要があるため、速度はかなり遅いことも納得がいきます。
第2に、1回の契約で複数端末の接続はできない、という事です。
現に私は疎通確認のため、最初にスマホでWi-Fiに接続し、インターネットにつながることを確認してからノートパソコンで接続しようとしたところ、すでに当該IDは接続済であるとのエラーになってしまいました。
そのため、スマホ側のログイン状態をログアウト状態にするのに少々苦労しました。(単純にWi-FiをOFFにすれば良い、というものではありませんでした。)ログアウトは下記のホームページから実施できます。
普段、自宅の無線LANに接続をしている時は、同じIDとPWで複数端末が同時に接続できるのが当たり前だったため、これは盲点でした。
私の場合、あれこれ調べて居るうちに、結構な時間を損してしまいました。まぁ、勉強代ということで。
公衆無線LANサービスが利用できるのはN700系のみ
この記事で紹介している公衆無線LANサービスが利用できる新幹線は東海道線の東京〜大阪間だけで、更にN700系の車両に限られています。
鉄道マニアではないため、あまり意識していなかったのですが、東海道新幹線にはN700系ではない新幹線も普通に走行しているため、待合室でインターネットを楽しみながら、乗車後も引き続きインターネットを利用しようとしていたのに、肝心な車両がN700系でない場合、車内でインターネットに接続することができません。
ちなみに、上記は私の失敗談の一つでもあります。
新幹線の中でAmazonプライムビデオの化物語でも見ながら過ごそうとしていたのに、いくらWi-Fiを探してもUQ Wi-FiのIDが見当たらず、スマホで調べて見たところ車両がN700系ではないNが付かない無印の700系だったのです。(ちなみにWikipediaによると700系は2019年度末までに全廃予定だそうです。)
インターネットに繋げたのは待合室で利用したわずか30分弱だけという、非常にくやしい思いをしました。
時間や座席だけでなく、車両もN700系から選ぶことが大切です。私みたく失敗をしないよう、ご参考までに。