私は大学1年の夏休み中と4年生に1年弱ほどコンビニのアルバイト経験がありますが、時給が安い割に多くのサービスを提供しなければならず、土地柄めんどうな客も多かった事もあって、多くの意味で大変なアルバイトです。
また、働く人も多種多様でした。事業が失敗した中年男性、アルバイト生活のまま結婚して子供がいる30代のフリーター、扶養家族の範囲内で生活費を稼ぐパートタイマー、日中は工場で働きつつ夜勤バイトもこなすタフな中国人、経営者になる夢を語る男子高校生。
中でも大学4年生の時にバイトをしていたコンビニの雇われ店長は、昼夜問わずアルバイトの欠員部分を埋め合わせしていたため、不規則な生活と見るからに不健康な食生活から、この人は恐らく早死にするだろう、なんて考えていた事を思い出します。
今当時のアルバイト先を訪れても、大学1年生の夏休みを過ごした複合施設の1階にあったコンビニは建物ごと無くなり、4年生の頃の国道に面したコンビニは当時の知り合いが一人も残っていません。みんなどこへ行ってしまったのでしょう。
しかし、あの狭いコンビニという空間の中へ多くの人が訪れ、その中で働く人も多種多様で、それはまるで異世界のようで、現実世界とは切り離された社会と文化を形成しているかのようでした。
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